簡易水洗は主に汲み取り式トイレで使用される便器です。水洗機能を持たない汲み取り式便器とは違い、便器を洗浄出来るだけではなく、便器と便槽の間にフラッパー弁等を設け、使用時の汚物の跳ね返りや臭気の逆流、害虫などが上がってくるのを防止する構造になっています。一回の水の使用量を500mL以下とかなり少ない量で洗浄することにより、便槽が直ぐに満杯にならないような仕組みなっています。
簡易水洗の修理で一番多いのは、上の図にあるフラッパー弁の故障です。故障箇所にもよりますが、一度便器を取り外してから修理することも多く、大きな作業になることもあります。次はタンク内部の故障でフロートバルブやボールタップなど頻繁に作動もしくはタンク内部の水に常時浸かっている箇所の故障が多いです。
簡易水洗は取り扱いメーカーが多く種類も様々で、故障している部品の殆どが一般に豊富に流通しているは言えず、部品等は取り寄せになることが多いです。取り寄せに時間がかかる場合は部品が届くまでの応急処置として、一般の洋式トイレの部品を加工をして付けるなどの工夫が必要になります。また交換をする場合は一緒に配管の清掃もしてあげると、詰まる心配が軽減でき安心して使用することができます。
簡易水洗の詰まりは殆どが配管の詰まりになります。その場合は、ドレンクリーナーを使用するか、長期間使用の汚れ等で詰まりがひどい場合は、高圧洗浄で配管を綺麗にすると詰まりが解消します。