東芝洗浄便座、SCS-T260、SCS-T160について

東芝の洗浄便座(クリーンウオッシュ)のこのシリーズは当社でもよく出る人気の商品です。値段がお手頃で機能が充実しているのが理由だと思います。取りあえず安いのでいいからとお客様に言われればこちらをお勧めする事が多いです。2万円前後くらいの洗浄便座ですと、リクシルやパナソニック等もありますが機能面も考慮にいれるとこのシリーズに軍配が上がります。昔はこの中では一番安かったのが東芝の洗浄便座だったのですが、ネット等の評判が良かったせいか今はほんの少し高めの実売価格になっています(2018年時点でのお話ですので価格や機能や構造は変動する可能性がありますのでご注意ください)。

先ず機能面で注目すべきはノズルの位置調整が出来るところです。これは価格の高い機種にはついてる場合が多いですが、実売価格2万前後の機種には付いていない事が殆どです。これがないと適切な位置に水を当てる為には自分で動かなければいけません。また最初に使用してる洗浄便座にこの機能が付いていると、標準で付いているものとつい思いがちで付いてないとがっかりするといった事もあります。いくら安いのでいいよと言われても、交換前の洗浄便座に付いていて今後も必要な機能は必ず聞き取りする必要があります。ノズルの位置調整は温風や脱臭機能よりも重要視される方がとても多いように感じます。この価格帯でノズルの位置調整が出来るのはかなり魅力的です。

また最近では簡単に取り付け出来ますよといった事を販売店等が宣伝文句にする場合も多いですが、実際に取り付けてみると部品が足りないといった事も多々見られます。先ず必要なのは洗浄便座側に給水を分岐させる分岐金具ですがこれが東芝はシンプルで良いです。ねじ山サイズが13で繋げますので色々応用が効きます。私たちみたいな水道工事に関わるものならどんな部品だろうとどんなサイズだろうとまず繋げる事が出来ますが、一般の方には1つ部品が足りないだけでパニックになってしまいがちです。実際取り付けられずに電話がかかってくるケースが洗浄便座は多いです。特にパナソニック製は分岐部分の作りが個性的なので行ってみたらパナソニックだったケースが数多くあります。止水栓のハンドルや止水バルブ部分を外して付ける感じなのでそのパターンに合えば取り付けはかなり楽なのですが合わないと必要な材料を買い足さなければいけないので、一般の方だとそこで挫折してしまうと思います。その点東芝製は何も買い足さなくても殆どのパターンで取り付け可能です。それは分岐金具がシンプルな事ともう一つ、洗浄便座側の給水ホースの他にトイレタンク側の給水ホースも付いてる事です。これはタンクへ繋がる給水管がストレート金属菅で高さ調整が出来ない場合でも外してこの給水ホースを使えば接続が可能となります。この価格帯ですと付いてないのが結構あるのですが東芝は付いています。更に言うと取り付け工具まで付いています。さすがにプロはその工具は使わないでしょうが、一般の方が工具無しで購入しても取り付けは可能かと思われます。

その他の機能としては、便座からスイッチ一つで分離が出来ます。この機能も価格が高い機種なら標準で付いていますがこの価格帯では出来ないのもあります。リクシルが出している低価格帯商品には固定式があります。リクシルも正式なカタログ商品ではなく量販店向けの商品なのでコストカットの為とは思いますが掃除する事を考えると簡単に分離出来た方が便利です。またセンサーで人が座っていることを感知するのでぐらつきが少なく座りは安定します。私はそこまで気にならないのですがTOTO製品はいまだに人の重みで感知する製品が多いので、気になる人はその感知のスイッチが入る事による便座のぐらつきがどうしても気になるようで、そういった方にもお勧めできます。

袖付きタイプと壁付タイプの二種類がありますがどちらもこの価格帯の中では機能面で優れていてコストパフォーマンスは高い製品です。出来ればこのシリーズはこのまま続いてほしいですね。